【No.009】ピーナッツ
●4月29日鑑賞
’05/日本/115分
監督:内村光良
出演:内村光良、さまぁ〜ず、TIM、ふかわりょう、桜井幸子、TIM、ふかわりょう
今日でこの連載は9回目だよ〜ん!
冒頭から取り乱してしまい申し訳ない。この原稿が載るのは6月3日号であるが、書いているのは週刊化に向けていろいろ準備を進めている時期のものである。鑑賞直後に浮かんだ感想が薄まらないうちに、いつも早めに書こうとするのであるが、遅筆であるためなかなかうまく書き進めることができない。それに重なって連日の準備作業となると、普段の倍以上フラストレーションが溜まってしまう。
まぁ、ここで何を言っても単なる言い訳にしかならないし、何としてでも掲載までには間に合わせなければならないのは重々承知してはいるが、つい自暴自棄になってしまい、それで出た言葉が「だよ〜ん」か。我ながら理解に苦しむ。
しばし感傷にひたったところで本題に入ろう。
ここ20年人気を保ち続け、お笑いの世界では安定期に入ったといっていいコンビ、ウッチャンナンチャンの内村光良。彼はお笑い界屈指の映画通として知られ、映画の専門学校出身で監督を志していたこともあるという経歴の持ち主。そんな彼が満を持して長編映画の監督デビューを飾ったのがこの『ピーナッツ』である。
本作は野球を題材に扱っているが、スポーツ嫌いのこの私、野球に関しては無知といっていいほど興味がない。自分で言うのもなんだがこれほどまでに関心がない人間はいないんじゃないかと自負するほどだ。ラジオのナイター中継を聴いてもチンプンカンプンだし、このあいだのWBCだって日本が優勝した翌日までその事実を知らなかった。というかWBCというイベントの存在すら知らなかった。更に甲子園に至っては、沖縄県代表校の試合日、試合時間になると勤務中でも手を止めてラジオに耳を傾ける者が多い中、私は黙々と仕事を続け、そして人づてに試合結果を聞いた時は勝っていようと負けようと返事は「あっ、そう」で終わり。
どうだ、この無関心ぶり。もうここまできたら人間国宝級の域に達したといっていいだろう。
私の野球無関心自慢はこれくらいにして話を戻すと野球に興味がないのと同じくこういう類の映画はほとんど観ない。野球自体知らないのだから当然だ。では何に突き動かされてこれを選んだかというと映画で見かけないテレビではおなじみの出演者の面々がスクリーンではどう映るのかという至って単純な理由。
その面々は内村が出演し、昨秋終了したバラエティ番組「内村プロデュース」のレギュラーメンバー、さまぁ〜ず、TIM、ふかわりょうとそのほとんどをお笑いで固めている。
しかし内容は番組内のノリをそのまま映画に持ち込んだような抱腹絶倒のコメディかと思いきや、笑いの要素は最低限に抑えてどちらかというと人間ドラマに重きを置き、草野球で人生を謳歌する中年男たちの姿が描かれている。出演者の演技もテレビとはひと味違って、時にシリアスに時にコミカルに違和感なく演じていた。
とはいっても、四文字熟語にやたら詳しいロシア人妻や仕草が一緒の三兄弟など、いまどきそんな描写するかというツッコミ所があるが、番組ファンがニヤリとするシーンもいくつか用意され、ファンでなくてもそれなりに楽しめる可もなく不可もない出来になっている。
ボン評価は…
☆ おもしろい ○まあまあ △つまらない ×クズ
の4段階評価です。
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