激烈シネマニアン!

’07／日本／カラー／103分
監督・脚本：三木聡
出演：伊勢谷友介、松尾スズキ、菊地凛子 他


　１月ももう中旬。おとそ気分が・・・とか言う時期ではなくなっているが、新年一発目なのでまずはご挨拶を。あけましておめでとうございます。

　さて、今日紹介するのは『図鑑に載ってない虫』。２ヶ月前に観たこの映画。忘れないうちに年内でカタをつけておきたかったのだが、諸事情で先延ばしになり、そして年末の怒濤の３本立てに追われているうち埋もれていったが、お正月にテレビで初めて見た「レッドカーペット」で無意味なポジションにいた高橋克実を見て本作を思い出し、今回取り上げるに至ったというわけである。

　本作の監督三木聡はもともとテレビ番組の構成作家出身である。数々のバラエティ番組を手がけ、テレビの世界で着々と活動の幅を広げ、最近ではドラマ「時効警察」を世に放っている。ちなみに「トリビアの泉」もそのなかのひとつ。前述の高橋克実は「トリビア」つながりで思い出したのだ。

　それがいつの間にか映画にもその活動の場を広げ、すでに何本か撮り上げている。「ユル〜い小ネタ連発の三木ワールドは秀逸」というような評判はかねがね私の耳にも届いていた。そして今回初めてその「三木ワールド」なるものにお目にかかったわけであるが、何が面白いんだこんなもの。そのユルさはテレビまでだろう。いや、たった一作だけで三木監督に断を下すのは酷かもしれない。それでもチラシ裏に書いてある各著名人からの賛辞の数々。これが私には「作者（三木監督）の周辺＝ギョーカイにはすこぶる評判がイイ」といわんばかりの喧伝が鼻につくのである。そこへ（小ネタと思われる）「ゲロがお好み焼きに」とか「塩辛がニコラスケイジ」と来られても「だから？」で片付けてしまう。唯一良かったのは警察の検問に引っかかった伊勢谷友介らが揉め合ってるうしろで婦人警官とディープキスしてた志賀勝ぐらいだ。ああいう画面の隅でコソコソやってる演出は結構好きだぞ。そういうわけで評価は１ランク上がって最低から免れました。



ボン評価は…
☆ おもしろい ○まあまあ △つまらない ×クズ
の4段階評価です。