【No.006】マインドハンター
●4月15日鑑賞
’04/アメリカ/101分
監督:レニー・ハーリン
出演:LL・クール・J、ジョニー・リー・ミラー、クリスチャン・スレーター
週末はいつも暇を持て余し、やる事といったら映画鑑賞か犬の散歩ぐらいしかないこの私。そこで先週末は「地獄の映画ハシゴ三本勝負」を敢行した。別に勝ち負け関係無いけど。
まず南風原で『サウンド・オブ・サンダー』(SFモノ)を。そのあと桜坂で『あおげば尊し』(邦画・人間ドラマ)と今回取り上げる『マインドハンター』(アクションモノ)を鑑賞した。
2つのこってり娯楽洋食の間にあっさり地味和食を挟んだ胃にやさしい番組構成になっている。
いやぁ、しかし理屈抜きに面白かったぞ『サウンド・オブ・サンダー』。タイムトラベルと恐竜モノが合体した大作だが、内容が内容だけにB級テイストを感じてしまうのは否めないが、SF映画の良さを生かし、小気味よくまとめられていて、大満足の一本であった。…ってわしゃ『サウンド・オブ・サンダー』の宣伝部員か。コーナーの主旨に沿わないことをしちまいました。桜坂劇場のみなさん、ごめんなさい。
お許しを頂いたところで『マインドハンター』である。
本作の監督はレニー・ハーリン。『ダイ・ハード2』、『クリフハンガー』で頂点を極めたが、ここのところ不作続きで最近では“今頃、なぜ?”の『エクソシスト』の続編を撮っちまい見事に不発と目を見張るほどの凋落ぶり。そしてここへきて『マインドハンター』。聞いただけで期待値急降下のタイトルである。“マインド”はまぁいいとして“ハンター”って…。散々使い古されたようなフレーズを使うとはここの映画会社担当者の感覚は80年代のままじゃなかろうか。と思ったらコレ、劇中のFBI訓練生たちが目指すエリート捜査班の名称なんだそうだ。なぁんだ、ちゃんと意味があったのね。
映画会社の人間はなんてセンスが悪いんだろうと勝手に勘繰っちまいました。ごめんなさい。
映画会社の担当者にもお許しを頂いたところで感想であるが、前述のとおり、私は全く期待はしていなかった。安っぽいタイトルに落ち目の監督がメガホンを取ったとくりゃあ、つまらないに決まってる。どうクサしてやろうかとからかい半分で観たら、これがどうしてどうして、なかなか結構な拾い物であった。
無人島の特殊訓練施設に送りこまれたFBI訓練生7人。彼らの目的は限られた時間の中で連続殺人犯をプロファイリングし、その正体を暴くというもの。一斉に行動を開始したその矢先、殺人事件が発生する。その後も犯人が仕掛けた罠により次々犠牲になっていく訓練生たち。果たして犯人は生き残った訓練生の誰かか、それとも…。ってな感じでつらつらとあらすじを書いたが、平たく説明すればバカでも楽しめるアクションスリラーってことだ。訓練生がお互いの心理を探り合うサスペンスもいいが、他にも罠にひっかかる訓練生の派手な死に様が一人ひとり用意されている。首チョンパはもちろん、酸で体がただれたり、液体窒素で凍らされ、胴体バラバラになったりといった徹底ぶり。それに犯人とおぼしき人物の視線のアングルで訓練生に襲いかかると思いきや、実は違いましたという『13日の金曜日』で確立されたおなじみのフェイント方式を利用してホラー的な演出を加えたりと結構楽しめる内容になっていた。作りはいいのに、タイトルで台無しという残念な一作である。
ボン評価は…
☆ おもしろい ○まあまあ △つまらない ×クズ
の4段階評価です。
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